2014年01月26日

6番シード「Dear Friends」再び!

 東京の劇団「6番シード」さんの公演「Dear Friends」が大阪にやってくるというので東京に引き続き行ってまいりました!旭区の芸術創造館に!



 東京公演の時に書いた感想ではその後の大阪もあったのでネタバレにならないよう具体的な事は触れなかったのですが、今日で全公演が終わったのでもう書いても大丈夫ですね。ボロボロのアパート「メゾン・ド・ピクルス」にある売れない漫画家「哲学先生」(樋口靖洋)の部屋が舞台。名前の通り哲学を語り面倒くさい人でありながら大家や住民達が集まる場となっていた。そこに彼の漫画にあこがれ、弟子入りを希望する常地(藤堂瞬)が入居してきてアパートはさらに賑やかになる…というお話でした。



 いつもの6番シードさんの公演では客演(ゲストの役者さん)を多く呼び、映画的な賑やか、かつ華やかな物になっているのですが、今回は劇団員7人+日替わりの客演1人という非常にシンプルかつ、演劇らしい作品となりました。各キャラクターも演じる人の延長線上にあるような感じでしたし、次々と新入居者が入ってくるという流れを見ても「今の6番シード」そのものを芝居にしたという印象を持ちました(元々東京公演は劇団20周年の締めくくりという作品でした)。さらに客演の皆さんも過去の6番シードさんの作品に関わったことのある人だけになっているはずで、それこそ「メゾン・ド・6番シード」だったなぁ、と思ったのです。

 その客演の役者さんの使い方も挑戦的で、実は前半と後半の間にちょっと出ておしまい、というのを想像していたのですが(過去公演「ボイスアクター」もこのパターンでしたので)、芝居始まってすぐの大きく笑いが取れる「つかみ」の所と、終盤に現れ、物語を締める「泣き」の部分を任せる、裏主役とも言える大事なポジションだったのには驚かされました。東京公演の時の感想で「可能ならば全バージョン見たい」と書いたのですが、ここに凄さを感じたからなんです。客演の役者さんが変わることで別のお芝居になるんだから。前述のとおり過去公演で組んだことのある役者さんしか使わなかったのは、気心が知れた仲じゃないとやれない、という理由もあったんでしょう。小さな物語だったけど、試みは大きかった、そこに惚れ込みました。

 作・演出の松本陽一さんと終演後ちょっと話をさせて貰ったのですが、主演の樋口さんの受け入れが東京よりも大阪の方が良く、客席の暖まり方が早かった印象を持たれたそうです。これは僕も同意見で、「哲学先生」の名前の通りかなりエキセントリックなキャラなので東京ではちょっと不安な立ち上がりになっていたのを覚えているのですが、大阪では自然と入ってきたからお芝居はホント、不思議。これは吉本新喜劇を見ている大阪のお客さんの風土によるものなのか、大阪向けにチューニングしなおした演出の良さなのか、樋口さんの成長が大きかったのか。…すべてかな(笑)。



 最後に個人的な話になるのですが、同公演の山場と言える所に花*花の「さよなら大好きな人」が流れてくるのですが、実はこの曲を作詞作曲したこじまいずみさんとは小・中・高と同級生で、なおかつこの「大好きな人」である彼女のお祖父さんの事も知っているという環境下に僕がいたので、この曲に対して普通皆さんがやったであろう自分の友達や身内を亡くした事を重ね合わせて感情移入することが出来ず、良い曲以上の感情を持てないままでいたのです。しかし今回、この曲が流れた時に「ぐっ」と来る物がやってきました。ようやく13年経って泣かせてくれた事に、客の僕から言うのもちょっと変な話ですがこのお芝居に感謝したいと思います。


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Posted by 天野"kevin"達也 at 22:41│Comments(0)演劇
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